2012-冬〜2017-夏・札幌演劇シーズンの6年アーカイブ

札幌で生まれた名作を1ヶ月間毎日上演する「札幌演劇シーズン」。2012年よりはじまったこの企画は、年々周知度と集客数を伸ばしており、今となってはなくてはならないものとなりました。

このページでは、そんな札幌演劇シーズンの過去12回の情報をまとめています。

さっくん

これまでの変遷を見てみることで、また違ったシーズンの楽しみ方ができるかもしれない。

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2012年

札幌演劇シーズンは2012年1月28日にスタートしました。当時は現在の5作品とは違い、シアターZOOとコンカリーニョから1作品ずつ(計2作品)の上演でした。2作品で1ヶ月公演するため、1作品が16ステージ以上もあるロングランでした。

作品は、イナダ組『このくらいのLangit』と劇団TPS(現、札幌座)『亀、もしくは…。』。初回ながらのべ3000人を超える動員となり、札幌演劇を賑わせました。

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2回目はその年の夏(2012年7月21日)に開催。前回より1作品増えて3作品となり、シアターZOOとコンカリーニョで上演されました。

演目は札幌座から『アンダンテ・カンタービレ』『瀕死の王様』の2作品、コンカリーニョから『歯並びのきれいな女の子』が劇場からの推薦で上演。上演カレンダーも今とは少し違い、公演が重なることもしばしば。ダブルキャストも行われ、様々な楽しみ方ができるシーズンでした。

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2013年

作品数が5作品に増え、ホームページデザインも一新された2013-冬。この時から現在のようなシステムで開催され始めました。完売の回も9ステージ出て、総動員数も5000人近くを記録しぐっと伸びました。

タイムスケジュールを見てもわかるように、シーズン作品が同時に上演される日も少なくはありませんでした。これにより、道外から来るお客様も短い滞在日数で多くの作品を楽しむことができました。現在は各作品が約1週間交代で上演しているため、公演が重なる日程は多くありません。

札幌座『春の夜想曲 〜菖蒲池の団欒〜』は韓国語字幕上演も実施し、国際的なアプローチもはじまった回でした。

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2013-夏は参加が4作品となり、動員数も1000人近く減少しましたが、ホームページの更新頻度やコンテンツは活発に動いており、成功したといえるでしょう。

この回から作品選考委員会が発足し、来年のシーズン作品を募集することになりました。

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2014年

作品選定のシステムが変わる、移行期となった2014-冬。動員数は伸びませんでしたが、「ゲキカン!」や「台本ちょっとだけ劇場」など新しいコンテンツがホームページに加わりました。

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2014-夏は、委員会によって選考された5作品を上演した初めての回となります。参加団体は現在のシーズンでも大活躍しているイレブンナインやyhs、弦巻楽団などが選ばれました。

ホームページの新コーナーも充実し、動員数も1000人近く増加、完売を11ステージ出すなど、まさしく飛躍の回となりました。

『あっちこっち佐藤さん』終演後のアフタートークで演出の納谷真大さんが言っていた「おもしろいものをおもしろいと言える、つまらないものはつまらないと言える環境をつくりたい」という言葉が印象に残りました。

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2015年

夏も冬も着々と観客動員数を伸ばした2015年。夏には風蝕異人街『青森県のせむし男』が初日を迎える前に全ステージ完売となり、話題を呼びました。他にも合わせて22ステージの前売売切を叩き出し、札幌演劇シーズンが多くの札幌市民に知れ渡った回とも言えます。

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2016年

2016-冬より、過去にシーズンで上演し評価の高かった作品をもう一度シーズンで上演する「レパートリー作品」制度がスタートしました。初代レパートリー作品は、第1回シーズン(2012-冬)で上演した札幌座『亀、もしくは…。』。

会場も教育文化会館という大きめのホールで上演し、雪まつりに訪れる外国人観光客向けに4ヶ国語の字幕公演も行いました。

王道コメディから身体的エンターテイメント、社会派演劇など様々なジャンルのお芝居が選定され、動員数もさらにのびました。

2016-夏は動員数が2000近く減少しましたが、人形劇や一人芝居、比較的若い劇団が参加するなど実験的な取り組みも行われ話題となりました。

また、中高生へ向けた演劇ワークショップも開催するなど、新しい試みも行われました。

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2017年

2017年は大きく動員数を伸ばした年でした(夏冬合わせて16000人以上)。冬のレパートリー作品は劇団千年王國『狼王ロボ』、主演はTEAM NACSリーダーの森崎博之さんがつとめました。NACSと同じ事務所であるNEXTAGE『LaundryRoom No.5』は初日を迎える前に全ステージ完売となりました。

また2017年から「北海道高校演劇 Special Day」として、高校演劇全道大会で優秀な成績をおさめた作品をシーズンプログラムとして上演するイベントも実施されました。

2017-夏はd-SAPも連携企画等で関わらせていただきましたが、過去最高の動員数を叩き出し多くの劇団の励みになりました。全体的にエンターテイメント色の強い作品が多く、老若男女の方を感動と笑いの涙で包み込みました。

「札幌観劇人の語り場」などのサイトも立ち上がり、シーズンを札幌演劇全体で盛り上げていくという感覚が広まっていったように思える回でもありました。

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2018年

13回目となる2018-冬は、1月20日より開幕します。シーズン初となる道外劇団の参加や、2017-夏で大成功をおさめたイレブンナイン代表作、弦巻楽団のレパートリー作品など、注目の演目が勢揃い。チケット購入はお早めに!

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まとめ

2012-冬〜2017-夏までの12シーズンのアーカイブでした。過去を振り返って、良かったところ改善すべきところをもう一度考えて、シーズンをよりよいものにしていきたいですね。

単なる作品上演だけの企画にとどまらず、札幌全体を盛り上げていくような素敵な「演劇シーズン」になることを願っています。d-SAPとしても様々な形でシーズンを盛り上げていきますので、よろしくお願いします。