札幌でシェイクスピアを観る「コリオレイナス」

シェイクスピア。その名は誰しも一度は聞いたことがあると思います。

16世紀から17世紀にかけてイギリスを拠点に活躍した劇作家で、その優れた心情描写や現代社会にも通じるメッセージ性により、今もなお名作として上演され続けています。しかし、シェイクスピアを観る機会なんてなかなかない。

今回は、3月下旬に弦巻楽団演技講座生がシェイクスピア作品を上演するため、その紹介をさせていただきます。

簡単なシェイクスピア紹介

シェイクスピアは、1564年ロンドンの小さな町で生まれました。この年は日本では戦国時代の真っ只中です。ロンドンでの演劇ブームを皮切りに、ローズ座の座付作家として活躍し、1592年「ヘンリー六世」で大ヒット! のちに新たに発足した劇団で「夏の夜の夢」、「ロミオとジュリエット」、「ヴェニスの商人」などの名作を次々と発表。大人気作家となりました。

しかし、彼の周りには不幸が続きます。息子の死、父の死、国王の変遷、、、ままならぬ時の流れの中で、彼は四大悲劇(「ハムレット」「オセロー」「リア王」「マクベス」)と呼ばれる作品を生み出します。

1607年、最後の悲劇として「コリオレイナス」を執筆。そして1616年、その52年の人生の幕をおろしました。

コリオレイナス

今回、弦巻楽団演技講座生が成果発表公演として上演するのは、シェイクスピアが悲劇としては最後に書いた「コリオレイナス」。

あらすじ
圧倒的な強さを誇る武将ケイアス・マーシアス。彼は都市コリオライを陥落させた戦功により、「コリオレイナス」の称号を得る。これにより執政官の一人に推挙されるも、それを快く思わない護民官たちが民衆を巧みに操り、ついに愛する祖国ローマから追放されてしまう…。己の誇りを懸けた男たちの戦いが、いま始まる。

国のために命がけで戦い血を流した男、それを誇るもの、疎むもの、裏切るもの。マーシアスの運命やいかに…!

他の代表的なシェイクスピア作品と比べると、比較的上演回数が少ない戯曲ですが、日本では2007年に演出 蜷川幸雄・主演 唐沢寿明で上演されました。ロンドンへの凱旋公演も行われ大成功に幕を閉じました。

弦巻楽団演技講座って?

弦巻楽団では通年『演技研究講座』を開催しており、その3学期の成果発表公演「舞台に立つ」として19人で「コリオレイナス」を上演します。毎年、ワークショップ公演のイメージを越える冒険と新たな魅力に溢れた劇空間で好評を博しています。

特に中高生演劇部のみなさん、一度はシェイクスピア観ておきましょう。何か新しい発見があるかもしれません。

演劇をよく観る人もそうでない人も楽しめる作品となっております。ぜひ、ご覧くださいませ。

公演詳細

タイトル 弦巻楽団 演技講座「舞台に立つ」成果発表公演
『コリオレイナス』
劇 団 弦巻楽団 演技講座
会 場 シアターZOO
日 時 3月25日(土)14:00/18:00
3月26日(日)14:00/18:00
※開場は開演の30分前
概 要 圧倒的な強さを誇る武将ケイアス・マーシアス。彼は都市コリオライを陥落させた戦功により、「コリオレイナス」の称号を得る。これにより執政官の一人に推挙されるも、それを快く思わない護民官たちが民衆を巧みに操り、ついに愛する祖国ローマから追放されてしまう…。己の誇りを懸けた男たちの戦いが、いま始まる。
演 出 弦巻啓太
脚 本 ウィリアム・シェイクスピア
訳:松岡和子
出 演 佐久間泉真、島田彩華、中村詩織(デンコラ)、二瓶ひかる、佐藤汐里、相馬日奈(弦巻楽団)、富谷湖雪姫、斉藤法華、寿太郎、鈴山あおい、波千尋、石川凜、佐藤憧子、木村愛香音(弦巻楽団)、伊能武生、桜健蔵、鈴木真弥、深浦佑太(ディリバレー・ダイバーズ)
Web 公式サイト
チケット 1500円
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