3月16日に、教育文化会館小ホールにて、教育文化会館が主催する子ども演劇ワークショップの発表公演が行われます。
シェイクスピア喜劇『夏の夜の夢』を学園ラブコメディに大幅リメイク。作・演出はyhsの南参さんです。
子ども演劇ワークショップの意義
子ども演劇ワークショップは、舞台芸術に触れることで次世代の表現者や愛好者を育成することを目的とした、教育文化会館の主催事業です。2016年度にスタートし、公募によって集まった小・中学生が、札幌の劇団とともに作品を作り上げます。
講師・出演として子どもたちと共に舞台を作るのは、yhsのみなさま。これまでソーントン・ワイルダー『わが町』や野田秀樹『ローリング・ストーン』などの名作が、小・中学生の出演によって上演されてきました。
教育文化会館が発行する広報誌『act』vol.30では、南参さんが子ども演劇ワークショップの意義について、次のように語っています。
だいぶ幅広い世代の人が、お互いを認め合いながら一緒に一つのものを真剣につくる場になっているので、すご くいいと思います。
南参(yhs)
参加する小・中学生が初めて演劇に触れる場所として、その活動を通して表現方法やコミュニケーションの仕方を知る機会として、自分を見つめるきっかけとして、子ども演劇ワークショップはただ作品をつくることを目的とせず、これを通して子どもたちが自己成長することを目指しています。
『夏の夜の夢子ちゃん❤︎』
第3回目となる今回挑戦するのは、シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』をリメイクした、南参さん作の『夏の夜の夢子ちゃん❤︎』。
子ども向けのワークショップ公演と聞くと、わかりやすく親しみやすい音楽劇が想像されますが、今回はシェイクスピアをハチャメチャ学園ラブコメに大改造し、それをさらに子どもたちが演じるという類を見ない作品になっています。
出演は、yhsの俳優を含めた25名。多くの小・中学生にとって初めてのシェイクスピア作品に触れる機会になりますが、彼らの挑戦をぜひお楽しみに。
子どもたちと一緒に舞台を作っているyhsの3名の方に役作りのポイントや意気込みをいただきました。
石康はおそらく50-60代くらいの役だと思いますが、『若者が頑張ってやってるな』とは思われたくないので(※大橋さんは20代)年相応の格式あるおじさん感をだせるよう、声色とか立ち振る舞いで表現するよう頑張っていきたいです。
しゃべったり遊んだりしてる度に、良くも悪くも純粋ではっとさせられることがあります。大人が囚われていることすら、コドモは全然囚われてなかったりする。ぼくも気持ちは小学生にもどったつもりで、(参加者の)みんなとも「大人と子ども」というよりも、ライバルという関係で楽しく芝居作っていけたらと思います。
顧問でありながら、責任感がない、奔放な感じの先生かなと。でも結局子ども達に振り回される役どころだと思うので、子ども達が元気なのもあって、テンション高めで自由な感じを意識しています。
みんなピュアな心とまっすぐさがあるのでとてもすがすがしさを感じます。演劇に対してまっすぐ向かってるな!ていうのを感じながら接しています。
理事長は(登場人物の中でも)最年長なので、コメディだし、思いっきり年齢の幅をひろげて演じてみようと思考錯誤してます。
(子ども演劇ワークショップは)今回始めての子もいるし、一回目公演『わが町』から3年続けて参加してくれる子もいる。3年目の集大成という形をラブコメという、明るく楽しいお芝居で皆様にお届けできるのが嬉しいなと思います。この作品は笑えるし、子ども達の成長もみてとれると思うのでぜひお楽しみに!
公演は3月16日(土)教育文化会館小ホールにて。シェイクスピアがどのように学園ラブコメに変わるのか、札幌の子どもたちがそれをどのように演じるのか。ぜひ足をお運びください!
参考
『夏の夜の夢子ちゃん❤︎』札幌市教育文化会館 公式サイト