2018年6月13日に「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」が公布、施行されました。この法律は、障がいのある人が文化芸術を鑑賞・参加・創造するための環境づくりを推し進めることを位置づけており、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて理解を広げる狙いもあるようです。
もちろん演劇も芸術文化のひとつ。演劇に少しでも関わっている方にとって、この法律の施行は、障がいのある人たちの観劇環境や創作環境のあり方・作り方を考える機会となっていくはずです。
そんな中、迫る7月7日(土)に「NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク」(以下、TA-net)の理事長である廣川麻子さんによる講演会が札幌で開催されます。
TA-netは、2012年から活動しているNPO法人で、様々な身体的ハンディキャップを抱える方々も変わらずに観劇を楽しんでもらうことを目標にしています。講演会やワークショップ、観劇支援にまつわる情報の発信などを通して、積極的に観劇のバリアフリー化に取り組んでいる団体です。
理事長の廣川麻子さんは、全日本ろう者演劇会議会長でもあり、ご自身もろう者の劇団で俳優活動を長く続けていました。
札幌で開催される講演会「音のない世界で どう芸術文化を楽しむか」では、聴覚障害をもつ廣川さんの演劇文化との出会いや、観劇支援団体の活動について話される予定です。
d-SAPの取材に対し廣川さんは「残念ながら、日本の演劇文化・劇場は、聴覚障碍者のある方へのサポートが不十分と言わざるを得ません」と語り、障がいの有無を問わずに全ての人が芸術文化を共有できる社会になってほしいと言います。
この機会に、札幌演劇のバリアフリー化について考えてみてはいかがでしょうか。
タイトル | 講演会『音のない世界で どう芸術文化を楽しむか』 |
主 催 | NPO法人札幌いちご会 障害者社会参加総合推進事業 |
日 時 | 2018年7月7日(土)14:00~16:00(受付開始13:30~) |
会 場 | 札幌市生涯学習センターちえりあ 2階 中研修室2(札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10)[map]札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10[/map] |
定 員 | 60名(※定員になり次第、受付終了) |
料 金 | 無料 |
申 込 | 電話かFAX、あるいはメールでお申し込みください。 【申込先】 〒063-0062 電話:011-676-0733 |
講師 | 廣川麻子 観劇支援団体シアター・アクセシビリティ・ネットワーク(TA-net)理事長。 1994年日本ろう者劇団入団。1995年和光大学卒業。2009年ダスキン障害者リーダー育成海外派遣事業により英国にて1年間研修。2012年12月TA-net設立。2015年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。「NHKろうを生きる難聴を生きる」などに出演。全国各地で啓発活動を展開。 |
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