札幌演劇シーズン2017-夏とd-SAPの連携企画「女子大生 夜の稽古場参観日」。
今回はシーズン初のミュージカルを上演する、ミュージカルユニットもえぎ色代表の光燿萌希さんにインタビューしました。女の子達が戦い、歌う!踊る!
パフォーマンスプロダクションCOLORE代表。
1983年生まれ。札幌出身。大谷短期大学音楽科声楽コース出身。
短大の学校祭で、初のミュージカルを行い2004年ミュージカル劇団もえぎ色を結成する。2011年には結婚、出産を経て、現在はミュージカルパフォーマーもえぎ色女学院、そして女性メインのミュージカルユニットもえぎ色を主宰する。現在2児の母。
歌って踊って戦う!
ー はじめに、ミュージカルユニットもえぎ色という劇団について教えてください。
2004年に結成、2005年に旗揚げ公演をしたミュージカルを上演するユニットです。短大のときのメンバーで立ち上げたのですが、のちに私が一緒にやりたい人たちとやるユニットの形になりました。
ユニットになってから、一緒にやりたい人たちが集まってくれるようになったので、劇団のような活動もしていますが、そういう経緯でミュージカルユニットもえぎ色と名乗っています。
ー 今回上演される『Princess Fighter』のあらすじや見どころを教えてください。
誰もが知っている童話のお姫様5人が一つの世界に呼び出され、その世界から自分がいた元の世界に戻るために戦うお話です。
見どころは、とにかく歌って踊って戦うという派手さ! 他の演劇作品では味わえないような派手なパフォーマンスを披露します。上演中に拍手や手拍子もありますよ。
オープニングからダンスで始まったり、本編の終演後はレビューショーというショータイムがあったりもします。衣装もたくさんあり、一人分の衣装がキャリーケースにあふれるくらいです。
0歳の子も80代のおばあちゃんも観に来てくださいます。全世代が一緒になって楽しめる作品です。
楽しんでもらうための努力
ー 初演と比べて意識して変えたところ、違いがあれば教えてください。
脚本が9割変わって…!(笑) 話の流れは変わっていないんですけれど、出演者も役も増えているし、振付・曲も変わりました。新しい作品を一から作っているような感覚ですね。
作曲は全部私がやっているんですけれど、詞は脚本家が書いています。
ー 「プリンセスファーイター♪」と、頭に残るメロディですよね(トレイラー映像から聞くことができます)。稽古の様子はどうですか。
出演者が多くミュージカルですので、とにかく稽古をたくさんしないと大変です。お姫様だけでの稽古、子どもたちだけ、大人たちだけで、などと工夫して進めています。それでも出演者の休む時間は確保するようにはしています。体力をものすごく使うので、休まないと良いパフォーマンスができません。
私は演出を担当していますが、みんなの意見を集めて作っていくこともあります。「この曲をここで歌えばこういう風になる」というイメージは私の中にあるので、方向性やガイドラインをみんなに提示していく感じです。
ー 演出家として大切にしていることは何ですか。
楽しくやることです。現場の空気が殺伐としているところにはいたくないし、そんな舞台は宣伝もできないので。
みんなが汗だくになりながら、それでも前を向きながらお客様を楽しませるために努力を惜しまないような稽古場を作っていくことを目標としています。自分たちも楽しいし、観てくださる方々にも楽しんでいただけるような。
私たちにしかできないものを
ー 今回初めてのシーズン参加となりますが、「札幌演劇シーズン」に対する想いはありますか。
やっと…!って感じです。過去エントリーしても落選していましたので。
札幌演劇シーズンでは先輩たちがハイクオリティな素晴らしいお芝居が上演されている中、私たちみたいな、お客さんも一緒になって盛り上がることができる集団も取り入れて欲しいなと思っていました。
初めての1週間公演、動員も頑張らなくてはいけないし、宣伝方法も勉強しながらやっています。夢のシーズンにようやく参加させていただくということで、みんな死ぬ気で頑張っています。
私たちにしかできないものをしっかりやろう!という気持ちです。
ー では、これからの「札幌演劇シーズン」をより良くするために期待することは。
すでに大変な工夫をされているということは重々承知なのですが…やはり宣伝についてですかね。
今は4〜5ヶ月の宣伝期間がありますが、それをもっと前々からやって良いんじゃないかと思います。たとえば、2017-夏の期間中に2018-冬・夏の仮チラシが配られていたり、今シーズンで次シーズンの回数券が買えたり。シーズン参加作品の発表をもっと早めても良いかもしれませんね。
一度観て面白いと感じたお客様を離さない工夫をもう少しできたら良いと思います。
…しかし、それは私たちがミュージカルを1年近くかけて作っているからかもしれません。一方で他団体の公演は、1年前に宣伝されてもキャストもスタッフも決まっていない等で情報なんて出せない!となると思うので…。
それでも、どんな作品をやるかまで言わなくても「シーズンをやりますよ!」というアピールはもっとして良いんじゃないかな。前々の積み重ねがあってこそ、作品ごとの集客につながるので。
横のつながり、参加劇団同士で協力して宣伝していこうという話もあったのですが、なかなか実現に至らず…。そういうのももっと盛り上がっていったら良いなぁと思います。
ー 演劇にはどのような力があると感じますか。
人の心を元気にする力があります。観て元気にもなれるし、やって元気になれるし。
私たちの作品はエンターテインメント(娯楽)ですので、考え込んだりするものというより、好きな芸能人を見てキャーキャーいうのと同じような感覚で楽しんでいただけたら嬉しいです。
元気を与えられる作品にしたいです!
シーズン作品コンパス
最後に、今回の作品『Princess Fighter』がどのようなものなのかをわかりやすくするために、作品コンパスを作っていただきました。
劇団ごとに様々な表し方をしていただいていますが、今回も自由に出来上がりました。
完成した作品コンパスはこちら!
公演詳細
ミュージカルユニットもえぎ色「Princess Fighter」
MY BEST BOOK
ー 萌希さんのおすすめの本を教えてください。
自分の目標を達成するためにしなくちゃいけないことや、今の自分の課題を確認して、最終的にはどういう人になりたいか、どういう集団でありたいかというイメージを持って進め!という感じの本です。
パフォーマンスプロダクションCOLOREを立ち上げた頃、今の旦那に勧められました。一緒に活動するメンバーと読んで、互いの目標を確認しあいました。
チームで動いていくために、1年後、5年後、10年後はどうしていきたいかというような目標を具体化していく作業に使います!
インタビューの様子は、「ダイジェスト動画」でご覧いただけます(下のボタンをクリック!)。
2時間目/舞台裏の仕事人たち