コロナ禍をきっかけに始まり、現在全国20か所以上の地域で展開されている「JAPAN LIVE YELL project」。各地の特性を活かしながら、LIVEでしかできないことを探索するプロジェクトです。
北海道会場は札幌演劇シーズン実行委員会らが中心となり、2020年、2021年と様々な取り組みを行なってきました。
先日、2022年の「JAPAN LIVE YELL project in HOKKAIDO 2022(以下、JLYP)」のプログラムラインナップが発表されたので、その魅力を一挙に紹介します!
今年も北海道で、LIVEを楽しみましょう!
注目の6公演
JLYPの公式サイトでは、道内の魅力を存分に味わえるLIVEイベントとして、様々なプログラムが掲載されています。
この記事では、注目の6公演について、一つずつ紹介していきます。
①栗山町の歴史をめぐる「ライブアートツアー」
札幌から車で約1時間、空知総合振興局管内に位置する栗山町は、魅力的な歴史遺産が多くあります。
このプログラムでは、そんな栗山の秘められた歴史を俳優のミニ野外劇などを楽しみながら巡る、ライブアートツアーです。
構成・脚本・演出は、札幌座の斎藤歩。ミニ野外劇の出演者としては、イレブンナインの納谷真大や小島達子らが名を連ねます。
1日かけて歴史を深掘りし、旬のおいしさも満喫できるアートライブツアー。栗山のことがもっと好きになること間違いなし!
5組10名限定で、2022年9月29日に開催です。9月3日(土)締め切りで、只今、参加者を募集中です。
ご希望の方は公式サイトの「ライブアートツアーin栗山」のページからお申し込みください。
②アイヌ影絵『NOCIW CIP~ほしふね』
光と影と音楽が織りなすアイヌの幻想的な物語が、道内5か所で上演されます。
北海道に住んでいても、意識しないとアイヌ文化に触れられる機会はそう多くありません。幻想的で不思議な世界を楽しめる本公演を通して、ぜひアイヌ世界に触れてみてください。
公演は札幌会場のほか、道内3カ所で上演されます。
道内ツアー日程
10月5日(水)18:30(札幌市こども劇場「こぐま座」)
10月7日(金)18:30(しらおい創造空間「蔵」)
10月8日(土)16:30(安田侃彫刻美術館アルテピアッツァ美唄アートスペース)
10月10日(月祝)15:00(くりやまカルチャープラザEki)
10月12日(水)19:00(扇谷記念スタジオ シアターZOO)
③ジャズ・シティ札幌の底力Ⅲ「南と北」
2020年、2021年も開催された、好評ジャズ企画。「南と北」と題された今回は、九州から5名のミュージシャンを迎えて、北海道の面々とジャズバトルを繰り広げます。
彼らのLIVEから、北海道と九州という「地域」で活動するミュージシャンだからこそのエネルギーの源が感じ取れるかもしれません。
2022年11月14日の一夜限りのスペシャルライブ。ジャズ・シティ札幌の底力を、ぜひLIVEで体感ください。
④アイヌ民譚を題材のパペットシアター「北のおばけ箱2」
12月24〜25日のクリスマスには、「アイヌ民譚集-えぞおばけ列伝(知里真志保編訳)」を題材としたパペットシアターが上演されます。
人形や仮面、舞台美術は障がいのある子どもたちと一緒に製作。さらに多くの人が楽しめるよう手話同時通訳(舞夢サポーターズ)にも挑戦しており、ユニバーサルな舞台となっています。
会場は、札幌市こどもの劇場「やまびこ座」。5歳未満は無料、18歳未満は500円で観劇できます。
⑤音楽劇「動物たちの夜曲(セレナーデ)」
今年度のJLYPのラストの演目を飾るのは、豪華キャスト陣による夢のコラボレーションライブ「動物たちの夜曲(セレナーデ)」。
出演は、昨年の音楽劇の続いて森崎博之(TEAM NACS)、斎藤歩(札幌座)、さらに小橋亜樹が加わります。また、今回は企画の段階から円山動物園も携わっており、動物のプロフェッショナルと共に作られるオリジナルステージは、まさに夢のコラボレーション。
上演は2023年1月5日。来年の観劇初めは、大人も子どもも楽しめるファミリーコンサートを家族みんなでぜひ。
⑥関連事業/劇団千年王國ロックミュージカル「ロミオとジュリエット」
JAPAN LIVE YELL project in HOKKAIDO 2022を一緒に盛り上げてくれる関連事業として、劇団千年王國ロックミュージカル『ロミオとジュリエット』がラインナップ!
シェイクスピアの名作戯曲を、劇団千年王國が大幅アレンジします!
ロミオとジュリエットの両方を男性キャストが演じ、ジェンダーによる悲恋の障壁を描き、さらに恋の名曲をふんだんに盛り込んだミュージカルに仕立て上げます。
楽曲構成は、90年代ガレージロックやオペラ、ジャズ、ファンクなど様々なジャンルの音楽をミックスしており、障壁のないボーダレスな世界観を表現。誰もが聞いたことのあるあの名曲も聴けるかも…!?(クレジットに[協力]Sony Music Entertainment(Japan)Inc.とあるぞ…!)
上演日は12月24日と25日の2ステージ。東1丁目劇場 (旧北海道四季劇場)にて。
公演だけじゃない!今年は人材育成プログラムも充実
今年のJLYPはLIVE公演だけでなく、これからの北海道の文化芸術支援のあり方などを考えていく「北海道シアターカウンシルプロジェクト」も実施。
このプロジェクトの一環として、これからの北海道の舞台芸術を支える人材育成プログラムも開催されます。その名も「地域と舞台をつなぐクリエイティブ講座」。
本講座の2022年度のテーマは「企画力を磨く」。様々な分野の専門家を講師に招き、座学とワークショップで頭と体を使って学び、学んだ成果をレポートにまとめて参加者同士が共有し、さらにはライブの現場を体験することなどで、「企画力」「実行力」をもった次世代の人材育成に取り組んでいきます。
本記事では、今年のJLYPのプログラムラインナップを紹介いたしました。
感染症の影響はまだまだ大きく、コロナ前の日常が戻ってくるのはまだ時間がかかるでしょう。
しかし、だからこそもう一度原点に戻って、LIVEのもつ魅力、LIVEにしかできないことについて考える。それがJLYPです。
素敵なラインナップをたくさん鑑賞・参加し、今年の北海道のLIVEをお楽しみください!
「JAPAN LIVE YELL project in HOKKAIDO 2022」事務局
TEL.011-281-6680(平日10:00~16:00)