2018年2月26日に、札幌演劇シーズン公式Twitter(@engekiseason)から「札幌演劇シーズン2019-冬」のラインナップが発表されました。
来年1月スタート!2019-冬シーズン参加作品決定!2009年札幌舞台芸術賞(現TGR札幌劇場祭大賞)受賞作、劇団千年王國「贋作者」が満を持して、ついに登場(写真)!さらにはTGR札幌劇場祭2017大賞作品yhs「白波っ!」も参加!新旧TGR大賞作品が札幌の冬を熱く盛り上げます(つづく)#ses100 pic.twitter.com/fXPvZ0nUnL
— 札幌演劇シーズン (@engekiseason) 2018年2月26日
(2019-冬シーズン参加作品つづき①)MAM(Masuzawa Artist’s Meeting)が井上ひさしの名作「父と暮らせば」で、トランク機械シアターが「ねじ巻きロボットα~ともだちのこえ~」シーズン初参戦決定!!!#ses100
— 札幌演劇シーズン (@engekiseason) 2018年2月26日
このページでは、それぞれの作品の概要や初演時の感想等をまとめます。果たしてどんなシーズンとなるのでしょうか…!(2019-冬シーズン参加作品つづき②)2018-冬のトリを飾った「ちゃっかり八兵衛」に続き、コンカリーニョプロデュース作品として畑澤聖悟作「親の顔が見たい」も登場!初演時同様、大人チームに加え、中高生チームも参加! 2019-冬もバラエティに富んだ5作品をお届けします!ご期待ください!#ses100
— 札幌演劇シーズン (@engekiseason) 2018年2月26日
劇団千年王國『贋作者』
『贋作者』(がんさくもん)は、 劇団千年王國 の第5回公演として初演、劇団10周年記念として2009年に再演した、千年王國の代表作です。再演は TGR2009 で大賞を受賞しました。
あらすじ
舞台は文明開化華やかなりし頃の明治日本。 江戸の文化は急速にすたれつつあり興隆を誇った日本画・狩野派も後ろ盾を失って偉大な父の才能を受け継いだ、兄・清一郎がかろうじて支えているにすぎない。その一方、遊郭の一室に篭り、ニセモノ師としての天賦の才を発揮する弟・鴈次郎。謎のブローカー、ミツコが売りさばく鴈次郎の贋作は西洋に渡ると法外な値段で売れると言うが、それが兄には許せない。伝統を守る兄とそれをせせら笑う弟の確執は、やがて一つの悲劇を生む…。
ー 劇団千年王國 告知情報より
実在した浮世絵師をモチーフとした、日本画をめぐる兄弟の物語。役者や演出の技量はもちろん、劇場には豪華で繊細な古美術の数々が並び、観るものを魅了しました。その圧倒的な完成度から伝説の作品と評され、今回のシーズン登場の報せにも多くの演劇ファン・関係者が喜びの声を上げています。
札幌に来る前に上演してた中で観てみたかった作品ナンバーワンが『贋作者』なのでめちゃめちゃ楽しみです。キャスト気になる〜〜〜 https://t.co/rRAxUpJULN
— 木村歩未 (@morimachi7) 2018年2月26日
シーズンの目玉作品となること間違い無いでしょう! 2019年1月、教育文化会館での上演です。
yhs『白浪っ!』
TGR2017 大賞受賞作『白浪っ!』が早くも演劇シーズンで再演。初演は劇団20周年記念公演としてコンカリーニョで上演されました。大賞のほか、主演をつとめた櫻井保一さんが俳優賞を受賞し、yhsという劇団の強みを札幌演劇界全体に知らしめた作品にもなりました。 脚本演出の南参さんが得意とする日本古典作品のリメイクで、本作は歌舞伎「白浪物」をモチーフとした現代的時代活劇です。南参さんは自身のTwitterで「『贋作者』に負けていられない」とコメントしました。
来年の演劇シーズンに「白浪っ!」参戦です。千年王國「贋作者」も和物なのでね、負けじと頑張ります。また着流しで前説かな。仮想通貨の動向にハラハラしながら準備していきますよ。「白浪っ!」に関してはその内もう一つくらいお報せがあるかもしれませんので、よろしくお願いします。 https://t.co/AdJFJFZW2y
— 南参 (@Nanzan77) 2018年2月27日
1年経ってどのようにパワーアップされるのか、キャスト陣にも注目です。こちらから初演時のトレイラー映像をご覧いただけます。
MAM『父と暮せば』
こちらもTGR2017 受賞作(特別賞)から登場。東京と札幌を拠点に活動するMAMの『父と暮せば』です。井上ひさしの有名な戯曲で、舞台は終戦直後の広島、死んでもなお娘の幸せを願う父と、自分の幸せを拒む娘の二人芝居。娘役を演じた高橋海妃さんはTGR2017で俳優賞を受賞しています。 2016年12月2日の北海道新聞の記事で、演出の増沢ノゾムさんは「ただ反戦を訴える作品ではなく、父と娘の人間ドラマとして見てほしい」と語りました。 以下は、2016〜2017年上演の際の感想ツイートです。
【MAM『父と暮せば』札幌組】高橋さんは過去に拝見した事があるのだがはっきり云って見くびってました。松橋さんに押されなければいいけどとか思ってましたすみません/4回も泣かされた。なんなら2回嗚咽しそうになった/もう何回も観てる戯曲なのに。お芝居でこんなに号泣したのはいつぶりだろう
— 98_64公式 (@98_64) 2016年12月10日
MAM。父と暮せば。脚本の面白さは言うまでもないが松橋さんと高橋さん二人のやり取り、所作、感情の発露がとても自然で素直に胸を打たれた。終戦後三年たった広島の暑い日々が確かにそこにあり、用意されたSE以上のものがたくさん聞こえてきた。名作。zooで明日まで
— katan (@katan_d) 2017年11月12日
トランク機械シアター「ねじまきロボットα~ともだちのこえ~」
TGR2017から3作目(優秀賞)、大人も子どもも楽しめる人形劇を上演するトランク機械シアターから『ねじまきロボットα~ともだちのこえ~』です。物語は子ども目線で進みますが、そのメッセージ性や表現の多様性は、老若男女に感動を与えます。
主人公のねじまきロボット「α(アルファー)」のまわりに起こる数々の物語は、現実社会に孕んでいる問題を明るく楽しく風刺しています。本作も日本の不干渉主義、言葉や文化の違いによる差別や偏見、上位層による権力の乱用などがテーマとして読み取ることができ、子どもは見て楽しく、大人はハッと気づかされるような巧みな構成が話題となりました。 「札幌観劇人の語り場」には、このような感想が寄せられました。
これから、言葉の違う観光客だけでなく、外国人の労働者も増えていくだろう。もしかしたら外国人に仕事が取られたり、外国人の犯罪がことさら喧伝されるかもしれない。そのとき、この劇を観ていた子どもたちが大人になって、なにを思うのだろう。恐れだろうか、憎しみだろうか。それとも、はるか子どものときに観た劇の、勇気ある主人公のことだろうか。
ー 札幌観劇人の語り場 より
コンカリーニョプロデュース『親の顔が見たい』
コンカリーニョプロデュースとして2016年に上演した『親の顔が見たい』が登場。初演同様に、大人チームと中高生チーム、2パターンのキャスト・演出で上演します。 脚本は青森県で実際に高校教諭を務めながら劇作家としても活動する畑澤聖悟さん。中学校の会議室に集められた「いじめ加害者の親たち」の姿を描いています。
「うちの子がいじめなんてするはずないじゃないですか」と言う親たちを、実際の中高生が演じるという実験的な演出が大きな話題を呼びました。 自分の子だけを必死で守ろうとする親たち、その必死さ、正義感、そして醜さ。いじめとは、学校とは、親の役目とは何か。観るものの心に深く爪痕を残す作品です。
コンカリで『親の顔が見たい』観劇。 生きるために正しいことをしないといけない、でも大切なものを守るには正しいことをすると失ってしまうこともある。娘も世間体も。でもいじめられた子のことを考えると 何言ってんだ!って気持ちも。イライラと苦しさが止まらなかった。あ〜、心が痛い。#親顔
— おおひらしおり (@__shiocat) 2016年10月29日
演出は、大人チームが ELEVEN NINES の納谷真大さん、中高生チームが intro のイトウワカナさん。大人も中高生も、どのような出演陣で上演されるのか。1年後が待ち遠しいです。
以上5作品が2019-冬の参加作品です。TGR受賞作(2009年から1本、2017年から3本)が目立つラインナップで、今回も上質な札幌のお芝居をご覧いただけること間違い無いでしょう。また、どの作品もシーズン初参加のため、レパートリー作品はありません。 続報は札幌演劇シーズン公式Twitter、そしてd-SAPでも紹介していきます。お楽しみに!