【ses18w】中高生稽古見学レポート

演劇が大好きな札幌の中高生が「札幌演劇シーズン2018-冬」参加作品の稽古を見学しに行って来ました!

演出家や出演者によるミニワークショップの後に名作が出来上がっていく様子を目撃しました。参加した中高生には、見学を通して感じたことや学んだことなどを自由に書いていただきました。このページではそんな中高生の稽古見学レポートを掲載します。

ちゃっかり八兵衛

ワークショップの様子

派手なアクションも必見!

 

「ちゃっかり八兵衛」の稽古見学に参加出来てとてもよかったです。いろんなことを学べました。

まず、ワークショップをしました。出演している役者さんに混ざってやったのでドキドキワクワクでした。隣の人(舞台上では相手)がなにを考えているのか、なにをしようとしているのか、考えながらやることの大切さを学べました。相手を観察して、その場で受け取ってやる。とても大切だなと思いました。

次に稽古見学をしました。深浦さんの動きは今回1番勉強になりました。僕が見学したシーンは深浦さんがエレキさんに助けを求めるシーンでした。深浦さんの役は出てくる時に汗をかいて、走ってきて急いでいるようでした。深浦さんは、その場面に出てくる前から袖で走っていました。本当に走っていたんです。すごいなと思いました。プロの世界では当たり前のことなのかもしれないですが、自分と比べた時にとても感動しました。実践したいと思いました。

また、稽古中の役者の演技は毎回変化していました。セリフが変わったのではなく動きが変わっていました。同じことを言っているのに違うことをしていて、こうやって面白いものを作っていくんだと思いました。でも、アドリブにはしっかりと明確な理由があり、動きを変えてもどこでなにをするなどの導線はもう決まっていて、プロってすごいと改めて思いました。

自分はとても演劇が好きです。何年か演劇を学んで最近ようやく演劇の魅力みたいなものがわかり、とても楽しいです。これから、自分は外の舞台(プロ)にどんどん出たいなと思っています!でも、まだまだ全然わかってないと思うし、今の実力は通用しないと思うので、もっと観て学んでレベルを上げたいなと思います。

今回コンカリーニョ・プロデュース公演「ちゃっかり八兵衛」さんの稽古見学をさせて頂き、とても嬉しかったです。無料で!稽古見学に!舞台まで観劇させていただける!本当にありがたい限りです。もっともっと、シーズンのはがきが中高生であふれるようになったら嬉しいです。

僕は稽古見学の経験が少なく、劇団さんの稽古を拝見させて頂くだけでなく、ミニワークショップまでして頂けるのは初めてです。本当に緊張しましたが、演出の南参さんをはじめとした出演者の皆さんが優しく手を取ってくださり、とても面白くて、素直に楽しむことが出来ました。稽古の雰囲気作りがしっかりとしているからこそ、出演者の皆さんが柔軟な集中力を持っているからこそ、出来る稽古なのだなと感じました。

稽古の力強さ、覇気には飲み込まれました!とても変化に富んだダイナミックな動きが多く、またそれに上乗せして台詞が回って回って人から発せられているエネルギーをぴしぴしと感じました。

本番が楽しみでもう、ほんとうにワックワクです!!!!!

札幌でこんなに笑える時代劇に出会えて本当良かったです。前回の上演から1年。コンカリーニョプロデュース10周年記念の『ちゃっかり八兵衛』、私もちゃっかり見てました。老若男女問わずコンカリーニョに集まり、席は多くのお客で満席でした。入った瞬間から楽しそうな雰囲気を感じました。

今回の舞台は江戸でも髪型などは現代のままや、言葉も現代風に直され工夫していたり、時代劇にあまり詳しくはない私でもすんなり入り込めた作品です。もうずっと笑っていたのを覚えています。一人の役者が何役も掛け持ちしていたりなど、どこまでが台本なのか分からないくらいのドタバタ劇はとても魅力的でした。

稽古見学の際は、南参さんからWSをやっていただきました。役者さんと一緒に言葉遊びのようなシアターゲームなどをしました。楽しく、頭も使って考えさせられるゲームでした。

稽古が始まる前に南参さんから「今の学生は時代劇とか見るの?」と聞かれました。正直私は見ない方でした。でもこの舞台を見て興味を持って調べたり、実際に時代劇のテレビを見たり落語や歌舞伎時代劇に興味を持つ若い方が増えていくと良いなと思います。

今回はオーディションで決まった、ダブルキャストのさとうみきとさんと増田駿亮さんが演じる大石主税が出るシーンをそれぞれ交互に見させていただきました。台本は同じなのに棚田さんとの掛け合いや動きなど変わったり、同じ役なのにこんなに違う演出なのだと思いました。役者の方々が本気でコメディーに打ち込んでいる姿はとてもかっこよかったです。稽古をするごとにもっともっと面白くなる「ちゃっかり八兵衛」の稽古はとても勉強になりました。

他にも殺陣のシーンなど、お色気あるシーンなどなど!見所シーンが満載で瞬きも許せません!舞台では役者方の着物も楽しみの一つです。時代劇を知らない子どもたちにも見てほしい作品です。

コンカリーニョプロデュース公演 「ちゃっかり八兵衛」

ユー・キャント・ハリー・ラブ!

ウォーミングアップの様子

主演の永井秀樹さんとの一枚

 

稽古見学の最初の40分ほどは相馬さんによる体操の後、弦巻さんによるワークショップ(弦巻さん式ウォーミングアップ)が行われた。それは、リズムに乗り、エイトカウントごとで区切り、順番に動く、というものを行なった。ダンス風に動くもよし、日常的な動きをするもよし、他の人の動きに便乗するもよし、とにかく自由な感じだった。

実際にやってみると、特に打ち合わせをしているわけではないがストーリーが生まれていたことがあった。特に面白い動きをしている人が多いわけではなかったが(面白い動きをされている方もいたが)、面白くなっていた。役者は面白くなければいけないのかな、と思うこともあったが、面白くなくても大丈夫なのだな、と思った。少し安心した。また、動いている人が、動いていない人を巻き込んで動くことで、動いていない人も面白くなっていた。お芝居をする時には「どのように喋るか」「どのように動くか」を考えることが多かったが、何もしていない時間も大事なのだな、と思った。

ワークショップの後は、『ユー・キャント・ハリー・ラブ!』の稽古を見学した。稽古が進んでいくと、キリの良いところで、役者さんたちに向けた弦巻さんのアドバイスが入る。弦巻さんのアドバイスは、どこをどのように変更したら良いのかが具体的に示されており、非常に参考になった。

また、そのアドバイスを聞いた役者の方々も柔軟に対応されていて、役者さんの技量もすごいなと感じた。プロなのだな、と改めて感じた。

今回の稽古見学で、演出するときには舞台をどうしていきたいのか、お客さんにどう感じてもらいたいのかを考え、役者や裏方の方々に伝わるように具体的に説明していくことが大切だと実感した。当たり前のことだと思うが、意外とできそうでできていなかったりする。また、自分の考えていたことや、今できているものを疑い、今以上に良くするためにはどうしたら良いのかを考えるべきだと思った。このようなことを意識し、手間と時間をかけてひとつの演劇を作っていけたら良いなと思った。

稽古見学は楽しかった。とても笑った。たまには、今いる環境とは違う場所に行き、新しいことを吸収し、改めて考えてみることで、今より成長できるな、と思った。今後、またこのような機会があれば、是非参加したい。

今回、私は弦巻楽団さんの「ユーキャント・ハリー・ラブ!」の稽古場見学に招待していただき、実際に体験・見学してきました。

私は去年の夏、親と見に行った演劇が面白く、演劇に興味があったので今回応募しました。そんなバリバリの演劇初心者だったので、当然演劇がどういう流れで作られているのかもまったくといっていいほどわかりませんでした。しかし今回稽古場を見学し、一部分でも初心者なりに演劇が出来上がっていくのを見てたくさんの驚きと学びがありました。

印象に残っていることを順序に沿って挙げていくと、まず準備体操を終えた後に行った、音楽をかけて8拍子ごとに1人ずつアクションをおこしていくウォーミングアップです。始めに役者の方々がお手本を見せてくださり、言葉を発さずにある展開がそこに出来ていて、とても感動しました。ただ、私がやったら絶対うまくいかないなと思っていたところ、弦巻さんが面白いことをしようとしなくてもいいというようなこと(緊張で、曖昧ですが…)を言ってくださり、少し肩の力を楽にして、望みました。結果的に役者の方々が私のアクションに絡んでくださって、いい感じになったので本当に感謝しています。

次に、劇の稽古をすぐ近くで見学させてもらいました。稽古の様子を見学するというのは観劇とはまた違い、演劇が出来上がっていく姿が見えてとても面白かったです。中でも驚いたのは、アドリブや動きがその場その場で違うということがあったこと。(見学をした時の段階だけかもしれませんが…)もちろんあるとは思っていたのですが、その想定以上に自由(?)な感じだったので驚きました。さらに言うと練習の最中に小道具が加わったりなどのこともあり、演劇というのは工夫や試行の積み重ねで出来ているものだと、演劇初心者なりに感じました。

繰り返しになりますが稽古場見学、とても面白かったです。2時間があっというまでした。今回参加して、本当は1回だけ見に行こうと思っていましたが、1回観るだけじゃ絶対に後悔すると思ったので初日あたりにも予約したいと思います!本番が楽しみです。見学したシーンが実際舞台でどう見えるのかなどたくさんのことに注目して観たいと思います。

今回はこのような機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。

2005年から愛されている作品「ユー・キャント・ハリー・ラブ!」は、今年で五回目の再演。前回は二年前。2016年にコンカリーニョでの公演されたばかりというのに、多くの再演希望の声が今回の教育文化会館での公演に繋がったと思います。私が観たのも、ちょうど二年前の千秋楽でした。今でも冬樹里絵役の岩杉夏さんの声を聴くと恋に落ちてしまうのも無理がありません。作品のテンポの良さに観客が魅入る役者の演技力。終わった後の心地よさは忘れられません。観客総立ちの拍手が止みませんでした。

稽古見学では、今回の舞台の音楽が常日頃かかっていて、役者の皆さんは稽古前に自己練習を行っておりました。弦巻楽団さん式のストレッチをし、この舞台で必要な動きと止まる事を重視した音楽に合わせてカウントごとに動いて止まるWSも役者の皆さんとさせていただきました。今回奥坂教授役の青年団さんの永井秀樹さんもノリノリで本当に楽しかったです。

稽古の様子では、キャストが以前と変わりまた新しい「ユー・キャント・ハリー・ラブ!」が生まれそうです。皆さん楽しんで舞台に立っている姿がとても素敵でした。その空気を創っている弦巻さんが「役者は面白くなきゃいけないわけでは無い。」と教えてくれました。「台本と演出と役者がしっかりしていれば、おのずと面白いものは造れる。まぁ無茶ブリするときもあるけど(笑)」。まさに今回の堺鶴男役の遠藤洋平さんの最初のシーンは見どころですね。今回の舞台は客演なのですが、劇団員の方々も作品に対して一生懸命に取り組んでいました。

「恋は、走り出したら、止まらない。」まさにこの舞台に会うキャッチフレーズだなと思います。今回も冬の札幌に爽やかな風が吹いてくれるのか、私が一番大好きな作品です。

弦巻楽団#29「ユー・キャント・ハリー・ラブ!」

 

あわせて読みたい

2018-冬シーズン参加演出家対談|札幌演劇の未来を語る
札幌雪まつりにシェイクスピアが出現!弦巻楽団の雪像が展示
シーズン実行委員・斎藤ちず「シーズンの成長の仕方」