11月の札幌演劇を賑わせたTGR(Theater Go Round)の公開審査発表会が本日19:00より開催され、大賞を含めた各受賞作品が発表されました。
大賞
・yhs「白浪っ!」
30を超える作品の中で大賞に輝いたのは、yhsの20周年記念公演として上演された「白浪っ!」に決定しました。
20年という歴史を積み重ねてきたyhsらしいエンターテイメント作品として大きな話題を呼び、観た者を大いに楽しませました。層の厚い劇団員をはじめとした出演者、舞台上を駆け回るド派手な演出やクールな主題歌など、観客を楽しませる要素がたくさんありました。
2014年はプロジェクト・アイランド「アイランド-監獄島」(from 韓国)、2015年はチェーホフ劇場「素晴らしい未来」(from ロシア)、2016年はホエイ「珈琲法要」とここ3年間は市外の団体が受賞していましたが、今回札幌市内の劇団が受賞するのは4年ぶりになります。
受賞したyhsには賞金20万円と翌年再演の制作費として30万円、翌年の札幌劇場祭参加権が贈呈されます。
優秀賞
・トランク機械シアター 「ねじまきロボットα~ともだちのこえ~」
・座・れら 「アンネの日記」
優秀賞に輝いたのはTGR開幕序盤に上演した2作品。子どもも一緒に楽しめる人形劇と、悲惨な歴史を描いた「アンネの日記」が選ばれました。
「アンネの日記」はd-SAPでも紹介させていただきました。おめでとうございます。
トランク機械シアター「ねじまきロボットα~ともだちのこえ~」
座・れら『アンネの日記』
新人賞
・劇団plus+ 「姉妹、一肌脱ぎますッ!」
新人賞に輝いたのは、2015年に結成した劇団plus+。受賞作品は1月22〜23日に再演します。
特別賞
・MAM 「月ノツカイ」
・ニッポンの河川 「大地をつかむ両足と物語」
・proto Paspoor -プロト・パスプア- 「ある映画の話」
MAM「月ノツカイ」
ニッポンの河川『大地をつかむ両足と物語』
proto Paspoor#01『ある映画の話』
審査員賞
・NIN企画「『けんず』きみがそばにいた時代」より「靴」
俳優賞
・高橋海妃(MAM『父と暮らせば』)
・櫻井保一(yhs『白浪っ!』)
今回より新たに設けられた俳優賞には、少女の弱さと強さを演じきった演技派女優の高橋海妃さんと、大賞作品の主演をつとめた櫻井保一(yhs)さんが選ばれました。櫻井さんは次回演劇シーズンのイレブンナイン『サクラダファミリー』にも出演されます。
オーディエンス賞
ホームラン王☆2652個
・ELEVEN NINE presents ミャゴラ 「やんなるくらい自己嫌悪」
首位打者2017☆平均4.93
・札幌オーギリング 休止興行 「ラストアンサー」
オーディエンス賞とは、お客さんの5段階評価による審査で決まる賞のことです。☆の総数が多かったミャゴラはホームラン王、平均評価数が高かった札幌オーギリングが首位打者に選ばれました。
まとめ
これにてTGR2017の幕が閉じます。受賞した各団体の皆さま、本当におめでとうございます。これからもますます札幌演劇を盛り上げていきましょう!
来月には札幌演劇シーズン2018-冬がスタートします。こちらもお楽しみに…!