札幌の若手大集合の演劇フェス「遊戯祭17」がゴールデンウィーク中に琴似で開催されます。
ことにパトスという劇場を会場に、若手演劇人らによるPATOS30時間企画が行われます。様々な得意分野を持つ若手が、パフォーマンスを披露するこの企画ですが、d-SAPではその中から注目参加団体をピックアップして紹介していきます。
今回紹介させていただくのは、ぐろうすろうという演劇ユニットによる「くされ縁」「ライタ・イン・ワンダーランド」です。
ぐろうすろう
遊戯祭でこの作品をやろうと思ったきっかけを教えてください。
代表 長枝航輝(以下、長枝):自分が所属しているクラアク芸術堂の代表の小佐部さんに「20分くらいの短編芝居、何かいいのありませんか。」って聞いたら「あるよー。」って言われまして。そうして「くされ縁」を知りました。2015年の教文短編演劇祭で上演された作品です。記録映像を見て、面白いなあって思いました。個人的にコメディとか苦手なのですけれども、この作品を通じて何かヒントを得られたらと思って選びました。
長枝:「ライタ・イン・ワンダーランド」は、4月1日に行われたINDIPENDENTの予選で、残念ながら本選には出場出来なかった作品でして。でも面白くて、何度も観たいなって思える演劇だったんです。中村雷太くんを誘ったら二つ返事でOKがもらえました。彼とは何度か共演したことがあるのですが、毎回いい刺激をもらっています。今回も刺激を与えられたいし、与えられたらいいなと思ってます。
作品の見どころを教えてください。
長枝:どちらも一度やった作品でして、それにかける思いとか。ですかね。
長枝さんにとって、谷川俊太郎とはどういう存在ですか。
長枝:14歳の僕をときめかせてくれた人物が、谷川俊太郎さんです。僕が中学の時に他のクラスが合唱コンクールで「20億光年の孤独」を唄っていたんですよ。詩をリズミカルにうたい上げていて、胸が高揚しました。当時は全くといっていいほど文学に関心がなかったのですが、ネリリ、キルル、ハララしているか、っていうフレーズに心打たれて。詩ってこんな軽快な表現もあるんだって。それが谷川さんの詩だと知ったのはだいぶ後なのですけれども。当時からもっと関心を持っていればよかったなぁ、と感じます。
遊戯祭17に期待することはなんですか。
長枝:盛り上がってほしいですね。お祭りなので。盛り上がれるように面白いものつくりたいです。
長枝:今年のテーマは谷川俊太郎なのですが、谷川俊太郎とは関係のないお芝居をやります。すみません。僕がいいな、と思った仲間一緒にといいな、って思えるようなお芝居をつくります。おやつの時間にやりますので、スナック菓子感覚で見ていただけたら。サクッと。
作品概要
タイトル | 「くされ縁」+「ライタ・イン・ワンダーランド」 |
劇 団 | ぐろうすろう |
会 場 | ことにパトス |
日 時 | 4月29日(土)15:00 |
概 要 | 「くされ縁」 8年ぶりに偶然再会したコウキとトシキ。高校時代のクラスのアイドル、マキちゃんも交えて久しぶりに家で遊ぶことになった。「昨日何食った?」「カレー。」「俺もカレー。」「「うわー。」」切っても切れないくされ縁。彼らはなにかと『かぶる』らしい。 「ライタ・イン・ワンダーランド」 中村さんに恋人ができた。少し変な女の子だったが、中村さんは気に入っていた。ある日、彼女はお風呂の排水口に吸い込まれる。中村さんが彼女を追っていくと、そこは別世界につながっていた。中村さんは彼女を救うことができるのか。不思議の国のナンセンスアドベンチャー。 |
脚 本 | 「くされ縁」作・小佐部明広 「ライタ・イン・ワンダーランド」作・こさべあきひろ |
演 出 | ぐろうすろう |
出 演 | 「くされ縁」高橋寿樹(クラアク芸術堂)、長枝航輝(クラアク芸術堂) 「ライタ・イン・ワンダーランド」中村雷太(ゆりいか演劇塾) |
Web | |
チケット | 公式サイト コンカリーニョで上演される3作品のうち、いずれかのチケットを持っていればパトス企画の全日程を楽しめます。詳細は公式サイトをチェック。 |
高校時代演劇部に所属しており、高校卒業後一時期演劇から離れるも劇団アトリエ第14回公演「学生ダイアリー’14」を観たことをきっかけに演劇をもういちど始める。自分が出来ることの幅を広げるために日々奮闘している。