出演者・演出インタビュー①|劇団words of hearts『博士と過ごした無駄な毎日』特集

劇団words of heartsによるお持ち込み記事です

2022年12月15日〜12月17日まで、劇団words of hearts第17回公演「博士と過ごした無駄な毎日」が上演されます。

今回は、本公演に出演するキャスト・演出の皆さんに作品の見どころなどについて聞いてみました。

今回のキャスト

船尾トミ役:服部一姫(札幌表現舎)

藤塚善太役:温水元(満天飯店)

船尾トミ役:服部一姫(札幌表現舎)

ー この作品の見どころは?

服部一姫(以下、服部) 今じゃ絶対に木製(戦闘機)ってあり得ないと思うんですけど、当時はそれが当たり前だったというか、木製戦闘機を作ることに一生懸命だったし、それが勝つと思っていた。ずっと戦争をしていることが当たり前だった生活の中で、楽しく生きる方法を見つけて生きている人の話です。

今、日本には戦争がないし、現代とは状況が違うんですけど、でもそんなに遠くないお話だと思うので、そこ(が見どころ)かなと思います。

ー 服部さんの演じるトミちゃんはどんなキャラクターですか。

服部 食べるのが大好きで、元気いっぱいの子なんですけど、登場人物の中で一番めんどくさいというか(笑)。嫉妬も羨ましい気持ちも大きいけど、自分に対して「私はどうして…」みたいな気持ちも人一倍大きくて。完全に憎めないけど、でもいい人ではない。みたいなイメージです。

ー 演じる上で考えていること、あるいは難しいなと感じていることはありますか。

服部 三人娘は同い年なんだけど、その中で一番年下な気持ちというか。同じ仕事をしてる中で、劣等感というか、「何で…」っていう自分に対するネガティブな気持ちが節々にあるなーって感じます。明るく振る舞っているけれど、陰の部分もあるからこそ、それを隠していて、でも実は自分が一番上手く行っていないような気がしている、そんな気持ちがあるかなと思います。

ー 舞台を観に来るお客様へ向けてメッセージをお願いします。

服部 昔の話だけど、でも今のような話だと思います。

私たちと、作品に出てくる人たちとの違いは、戦時中か、そうでないかという状況の違いだけな気がしていて。戦争中の話ではあるけれど、きっと「そういうの楽しいよね」っていうような、共感できる部分も多いと思うし、どこかで自分とリンクしていただけたらなって思います。

藤塚善太役:温水元

ー この作品の見どころはどんなところですか。

温水元さん(以下、温水) 見どころですか。一つには絞れないと思うんですけど、我々北海道に住んでる人間には特に、今生きている時代に、ちゃんと地続きでつながっている郷土史と、戦争っていうものを感じていただけたら嬉しいなと思いますね。自分とちゃんと繋がっているんだっていうことを。

ー 温水さんの演じる善太さんは、どんなキャラクターですか。

温水 善太さんはですね、多分この時代の中では、比較的先進的な考え方の持ち主だと思うんですよね。人権とか、そういったものに関して、この時代の男性としては高い意識があるのかなと思います。それは善太さんの人柄なんだと思いますけれど。

とは言えどもですね、人間というのは、その時代の背景にある「社会性」みたいなものにコントロールされている部分があるので、そんな善太さんの中にもある、封建的な社会の中で染み付いたものも混在していて、本人が自覚しているいないに関わらず、そういう「自己矛盾」みたいなものがあったりするんじゃないかな〜。なんてことを考えて役作りをしています。

ー 舞台を観に来てくれるお客様へ、メッセージをお願いします。

温水 えー、皆さま、いかがお過ごしでしょうか(笑)。世間はまだコロナの第8波とかでですね、色々と大変な中ではございますけれども、感染対策の方も頑張ってやっておりますので、劇場に足を運んでいただきたいと思います。

この「博士と過ごした無駄な毎日」は素晴らしい作品となっております!というか、これからもっと素晴らしいものになっていくでしょう!是非ご来場お待ちしております!

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