【遊戯祭17】稽古場突撃レポート②「それを聴いたとき、」

みなさんもうチケットの準備はできているでしょうか、4月27日から始まる演劇フェス「遊戯祭17」。30枚限定で販売していた通し券が完売するなど、大盛況の予感です。

今回は、前回に引き続きコンカリーニョにて上演予定の作品の稽古場に突撃取材をしてきました。

取材したのは、「それを聴いたとき、」の稽古の様子です。朗らかな稽古写真を中心に、演出家・出演者のインタビューを交えてお届けします。

遊戯祭17の楽しみ方

2017.04.20

舞台装置を考える

実はこの日、舞台上に設置する大道具の骨組みが到着したばかり。実際に稽古場に置いてみて、何度か調整を重ねながら距離感を掴んでいきます。

演出の畠山さんの指示もあり、「バミり」と呼ばれる大道具の目印となるテープを貼り直す場面も何度か見られました。

覚えにくいセリフについての相談をしたり、立ち位置なども細かく調整されていきます。

朗らかな雰囲気で

私達が取材をしたときに行われていた稽古では、終始和やかなシーンを練習していたので稽古場には常に誰かの笑顔がありました。

時に踊ったり物陰に隠れたり、登場人物のコミカルな動きがより現場の雰囲気を明るくします。

 

インタビュー

今回は、曽我夕子さん湊谷優さん演出の畠山由貴さんに個別にインタビューを行いました。インタビュアーはd-SAPメンバーの二瓶ひかるさんです。

曽我夕子さん

稽古を通して、役者や劇の雰囲気に大きな変化はありましたか。

曽我夕子さん(以下、曽我):大きく変わったのは、第二稿があがった時に今までなかったシーンが追加された事によって、大筋の流れが大きく揺れてメリハリができたので、役者もそこを重点にして抜くところは抜いたりして動きが出てきたんじゃないかと思います。

劇の見どころを教えてください。

曽我:就活をしている女の子の話なんですけど、就活生にとって悩んでいることが盛りだくさんになっていて、就活生じゃない人も「ああ、そういうとこ共感できるな」っていう悩みとかいろんなことが織り込まれているので共感できる部分が多いと思います。そういうのを見ているお客さんそれぞれが受け取るものって違うと思うんですけど、「懐かしいなあ」とか「こういう感じになるんだなあ」とかそういうところを見てほしいかなって思います。あと、自分の中にいろんな人がいるっていうお芝居なんですけど、自分の中でやりたいこととやらなきゃいけないことがあって、でもなんとなくできないようなこととかをその人達がちゃんと言ってくれているので、「あ、こういう風に悩んでるなあ自分」っていうのがはっきり見えると思いますので、その自分を表す五人衆の表情なども見ていただけたらと思います。

湊谷優さん

稽古を通して、役者や劇の雰囲気に大きな変化はありましたか。

湊谷優さん(以下、湊谷):まずはやっぱりみんなの仲の良さっていうのは変わりましたよね。作品に向かう姿勢とかも、最初から爆笑の稽古場だったんですけど、それがどんどん洗練されて良い方に作用していきました。メリハリっていうんですかね。笑うシーンもシリアスなシーンもあるんですけど、それが一回の稽古で全部味わえるようになったかなと感じています。

演技をする上で心がけていることはなんですか。

湊谷:お客さんがいて初めて成り立つものなので、「お客さん第一」というのは常に頭の中にあります。演劇って僕の中で熱意をもってできる数少ないものなんですよ。「自分がいかに楽しめるか」「その楽しさをどうお客さんに伝えられるか」っていうのを考えてます。僕五年前くらいから演劇始めたんですけど、だいぶ初期の頃からそれはずっと思ってますね。

劇の見どころを教えてください。

湊谷:就職とか進学とかって絶対全員が通る道で、なかなか決められない自分の中の葛藤とか選択することができない自分のもどかしさがあると思うんです。そこから発展する人間ドラマに、どう谷川俊太郎さんの詩が絡んでいくのかっていうのを是非見てほしいですね。

畠山由貴さん

稽古を通して、役者や劇の雰囲気に大きな変化はありましたか。

畠山由貴さん(以下、畠山):みんな急激に仲が良くなりました。コミュニケーションをよくとるようになったっていうのもあるし、屋木さんと後藤さんっていう大人の役者さんが二人いるので、その二人に色々聞いたりひっぱってもらいながら頑張ってやるようになってきたのでとても見ていて面白いです。

劇の見どころを教えてください。

畠山:今回私ではなく白鳥雄介という方が作品を書いているんですけど、彼にとって二作目の作品で…なんというか、年上なんですけど若さ溢れるというか、爽やかなお芝居になっていて、役者もみんな魅力的で、若い子から年が上の方までみんな真摯に一生懸命やってくれています。とても春らしい温かい芝居になっているので、どんな年代の方でも楽しめるわかりやすくて丁寧で魅力的な作品だと思います。

おすすめの役者さんはいますか。

畠山:みんな良いんですけど、曽我夕子って子が75分ある芝居のうち72分出ててずっと喋ってるんですよね。彼女のくるくる変わる表情にも注目していただいて、最後までバテないかっていうのも注目して見てほしいです(笑)

このお芝居の特徴を教えてください。

畠山:他の団体のお芝居をこの間見たんですけど、うちだけがたぶん王道なストーリーにのっとっていて、映画のようなドラマのようなわかりやすい起承転結があって、人間関係を描いている作品ですね。他の団体はわりと芸術的な魅せ方とか、小さい子でも楽しめるようなリズムで魅せている感じだったんですけど、うちは本当に普通に王道な作品なので、そういうところは三者三様で面白いなと思いました。

本番に向けて意気込みを聞かせてください。

畠山:私、2年前にも遊戯祭に参加しておりまして、その時はじゃんけんで負けたんですよ(笑)作品としてはすごい良かったという評価もたくさんいただいていて、私自身もすごい楽しくて、すごく良い作品になったなと思ってたんですけど、じゃんけんで負けたという切なさもあるので(笑)今回はできれば優勝したいなとみんなで頑張っております。

ありがとうございました。

 

公演詳細

タイトル それを聴いたとき、
演 出 畠山由貴(劇団パーソンズ)
脚 本 白鳥雄介
台本ちらっとのぞき見
出 演 曽我夕子(yhs)、湊谷優、袖山このみ(劇団words of hearts)、倖田直機(実験演劇集団風蝕異人街)、市場ひびき、平井雄己、五十嵐穂(北海学園大学演劇研究会)、戸田耕陽、中澤千智、中ノ里香(おかめの三角フラスコ)、後藤貴子(エンプロ)、屋木志都子
あらすじ こんなに途方にくれたことが、なかったからだ。惰性で進んだ大学院で、真紀はやりたいことも見つけられないまま、就職活動をこなしていた。もう一人の私が毎日聞いてくる「それでいいの?」インターネットに逃げ込む日々の中、真紀はある男の子に出会う。谷川俊太郎の詩が世界を変えた時、真紀に訪れる、ハートフルトリップ。
モチーフ 『春に』
会 場 生活支援型文化施設コンカリーニョ
日 時 4月28日(金)20:00
4月29日(土)20:00
4月30日(日)11:00

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