【遊戯祭17】実行委員会と振り返る3年間

若手大集合の演劇フェス、「遊戯祭17」が幕を下ろしてから約2週間が経ちました。

d-SAPでは特集記事を組んだり、実際に企画に参加したりとその様子をお届けしてきましたが、今回は遊戯祭を振り返っての感想や反省点、今後の展望などを遊戯祭実行委員の方にお聞きしました。

遊戯祭17の楽しみ方

2017.04.20

取材したのは、加納絵里香さん米沢春花さん(劇団fireworks)のお二人です。

お二人は「遊戯祭15 手塚治虫に告ぐ」から今回の「遊戯祭17 谷川俊太郎と僕」までの3年間、実行委員を務められました。ぜひ最後までご覧ください。

遊戯祭17を振り返って

テーマはどうやって決めているのでしょうか。

加納絵里香さん(以下、加納):1回目の時は、若手がやることに対して若手以外の方にも興味を持ってもらえるようなものにしようと思ったので、「有名かつ地方の若手が挑むものとして大きいもの」にしました。あとは、前の三年まででやったことないジャンルから始めたいねって事になって最初は漫画から始めました。今回の谷川俊太郎というテーマも、詩というジャンルからは取り入れてなかったのでそこから決めました。他にも彫刻とか絵画とかいろいろな話が出てました。

過去3年間の遊戯祭テーマ

  • 遊戯祭15 手塚治虫に告ぐ」(参加団体:星くずロンリネス、劇団アトリエ、RED KING CRAB、劇団・木製ボイジャー14号、劇団パーソンズ)
  • 遊戯祭16 聴かせておくれ清志郎」(参加団体:マイペース、劇団アトリエ、劇団しろちゃん、含有複合団体fukumaru、ラフスパイス)
  • 遊戯祭17 谷川俊太郎と僕」(参加団体:前田透(劇団・木製ボイジャー14号)×米沢春花(劇団fireworks)、畠山由貴(劇団パーソンズ)×白鳥雄介、デンコラ)

 

今回の遊戯祭の良かった点や反省点があれば教えてください。

米沢春花さん(以下、米沢)やって良かったことは、最後は自分たちのやりたいフェス、お祭りにしようという目的のもと、やりたいことを全部詰め込んだことですね。反省は、出場団体が減ってしまったこともあって、あまり魅力的なお祭りにならかったのかなというのはあります。

加納:出場団体が3団体あると言っても、それぞれが劇団というよりはコラボみたいな形だったので。

米沢:色んな人が「出たい出たい」って殺到するようなものにならなかったのが反省ですかね。

実行委員として苦労したことなどがあれば教えてください。

加納:年々色々なことに手を広げられたのは楽しかったです。

米沢:最初は大変でしたね(笑)

加納:そもそも演劇祭とかやったことなかったので。

米沢:何から始めなきゃいけないかもわからず、企画書を書くにしても誰に向けて書くかで内容が変わるっていうのも知らない状態でした。例えば私たちに関しては、決起会は「やろうぜ!」くらいの勢いでやるものかと思って決起会って書いたら、「それは外に向けて発信するためにやるものだろう」と(笑)内に内に向けてやっていたものを外に向けて出すことを意識してできたのはひとつ発見であったし、やりがいだったと思います。

「PATOS企画」について

なぜ今回の遊戯祭では「PATOS企画」というものが生まれたのでしょうか。 

加納:メインステージとサブステージがあるっていうのがフェスっぽいなと思って(笑)少しマイナーな団体とかも遊戯祭に引っ張ってきて、札幌の若手はこんなにやいのやいのやってるぞっていうのを見せたかったっていうのもあって、たくさんの人に参加してもらえるような企画にしました。

 

遊戯祭の目指すところ

会場となったコンカリーニョ。遊戯祭17では「谷川俊太郎」をテーマとした演劇が3作品上演された。

三年間で、遊戯祭自体が進歩したと思う点はありますか。

米沢:三年間で認知はされたかなと思います。「今年は遊戯祭あるの?」って聞かれるようになったというのは大きいかなと。一回目の優勝がRED KING CRABだったんですけど、次の年にRED KING CRABがTGRで特別賞をいただいたりして、遊戯祭が劇団にとっても良いステップアップの場になったなとは思ってます。

加納:遊戯祭が進歩したというより、遊戯祭を経て色んな劇団が進歩したという感じです。

米沢:あとは、テクニカルさんと劇団が繋がったので、遊戯祭が終わってもプロのテクニカルさんと若手の劇団に繋がりがあるっていうのが結構大きいかもしれません。やれることが増えた感じですね。

PATOS企画の会場となった ことにパトス。遊戯祭期間中は多くの若手パフォーマーが演劇や歌を披露した。

遊戯祭に関して今後の見通しはありますか。

米沢:誰かがやりたい!と言ってチームが集まればやると思います。ただ、30代以下で、活動歴が何年以上で、とかのルールは我々が決めたものなので、次出てくる遊戯祭はきっとまた違うルールになると思いますね。今までみたいなテーマを決めないかもしれませんし。

加納:前から遊戯祭を十何回やっている中で、遊戯祭っていう名前だけが引き継がれている感じなんですよね。

米沢:中身はわりと変わっているんです。テーマができたのが前回の三年くらいだったりとかするので。

 

札幌演劇のこれから

札幌演劇のこれからの課題は何だと思いますか。

加納:私はたまたま札幌に住んでいるので、自分の住んでいる土地で面白いものが見れたらいいなあとは思ってて。イメージですけど、東京とかよりも札幌の方が常に好きなことやれるっていうところがあると思うので、各々が面白いと思う方向にどんどん進んでいってほしいです。そのために、例えば受付とかスタッフ関係のこととか、制作関係みたいな基本的なことはマストで全員押さえていってほしいなとは思いますね。いい気分で観劇してもらうためのノウハウみたいなのがみんなに広がっていったらいいなあという感じです。

米沢:私はお客さんの新規開拓かなと思います。札幌じゃない他の地域のほうが見に来る率が高かったりするんです。「町小さいのにこんなに人来るんだ!」っていうのがわりとあるんですよね。よく地方に公演しに行ったりもするので。

こんなイベントあったらいいなと思うものはありますか。

加納:私のイメージでは、お客さん一人に対して一つの作品、みたいなものを見れたら良いなと思います。例えばコンカリーニョでやるとしたら、小さいテントをいっぱい立てて、その中で一人のために芝居やるみたいな。あと、お家に押しかけて公演をするとか。やらないですけど!(笑)

米沢:自分はコンカリの職員でもあるので、短編演劇祭とか二人芝居とかやってみたいなと思ったイベントはやるようにしています。あと実は私一人のために五人でカラオケで演劇をしたことがあります。あれはね、目線が大変(笑)あとはそれこそ小さな小屋をいっぱい立ててっていうのはやってみたいですね。路上とか道を使って、自分の劇団で百鬼夜行をやってみたいなとも思います。まああと短編祭はもっと大きなものにしていけたらいいなと思いますし、二人芝居も「札幌といえば二人芝居!」みたいにしていきたいです。それぞれの企画をもっともっと大きくしたいですね。

加納:遊戯祭から10年経って、「こんなに大きくなったよ私達」みたいなこともやってみたいですね。

ありがとうございました。

二人:ありがとうございました。

 

加納絵里香
北海道教育大学札幌校の演劇サークル・演劇集団 空の魚を卒業して4年ちょっと経つ。社会人になってからは、いろんな劇団でちょこまかとお手伝いをしてきた。札幌学生対校演劇祭の実行委員もやっている。
好きな食べ物はイカゴロのルイベ。
米沢春花
劇団fireworks代表。劇団fireworksでは脚本演出、企画プロデュースを行う。
また他団体の舞台装置製作や舞台監督も行うなど精力的に活動している。

 

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